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納豆菌で土壌改良するには?

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納豆を作るために必要な納豆菌は、実は土壌改良にも使用できます。こちらの記事では、納豆菌とは?というところからその特徴、土壌改良に使用する場合のメリットやデメリットなどもまとめています。

納豆菌とは?

納豆菌とは、「枯草菌」のひとつであり酸素を好む特性を持つ好気性菌です。納豆を作る菌として知られており、田んぼや畑、枯れ草、稲わらなどに存在しています。

納豆菌の特徴

納豆菌は旺盛に生育している「栄養細胞」という状態と、休眠状態を示す「芽胞(がほう)」という二つのライフサイクルを持ちます。例えば生育に適した環境にある場合には、分裂・増殖を繰り返して増えていきます。そして環境が悪化すると芽胞と呼ばれる強い殻を形成することによって過酷な環境にも耐えられます。この状態では高温や低温、乾燥、紫外線などにも強いといった点が大きな特徴となっています。

また、納豆菌はタンパク質やデンプン、脂肪を分解する働きを持っています。特に、タンパク質を分解する酵素であるプロテアーゼは、カビやセンチュウといった農作物に害を与える病原菌や病害虫の防除にも役立つといわれています。

納豆菌での土壌改良メリット・デメリット

有機物を分解する力が強く、さらに植物が育ちやすい土を作れる

納豆菌は、有機物を分解する力が非常に強力です。そのため、畑に残っている作物の残さや堆肥などの有機物を分解し、植物が吸収しやすい栄養素に変えられます。中でも、土壌に固定されてしまうことで植物が利用しにくい状態になっているリン酸を、再度植物が吸収可能な形にする「リン酸の可溶化」と呼ばれる効果が知られています。

また、納豆菌が増殖する過程で分泌される粘性物質によって土の粒子同士を結びつけ、団粒構造の発達を促すことができます。この団粒構造の土は水はけ・水持ちのバランスが良い上に空気も通りやすいため、植物の根が伸びやすくなり、根腐れ防止・乾燥への耐性向上につながっていきます。

さらに、納豆菌を活用することによって連作障害の軽減も期待できるとされています。

納豆菌のみが増えすぎて他の微生物とのバランスが崩れる可能性

納豆菌を過剰に使用した場合には、特定の菌のみが土壌で増えすぎることになり、元々土にいた乳酸菌や放線菌など、他の有用な微生物とのバランスを崩してしまう可能性も考えられます。こうなると土壌環境が不安定となり、病気が発生しやすくなるケースがあります。

また納豆菌液肥を手作りする場合、発酵する過程で独特の匂いを放つために、虫が寄ってくることがデメリットのひとつといえます。発酵がしっかりすむと甘い匂いが減り、虫が寄りにくくなります。そのほか虫が少ない時間帯に散布する、土に混ぜ込んで使用するといった工夫が必要になってきます。

よくある失敗・トラブルシューティング

上記でもご紹介しているように、過剰に使用しすぎると土の中で納豆菌のみが増えすぎてしまうことによって土中のバランスが崩れてしまう点には注意が必要です。そのため、適切な頻度での散布が大切です。例えば土づくりの時期は植え付け前に1回集中的な散布を行う、生育期間中は月に1〜2回の散布が目安ですが、作物や土の様子を観察しつつ頻度を調整することがポイントです。

手作りの納豆菌液肥を使用するのであれば、濃度に注意します。液肥が濃すぎると土壌のpHが急激に変化する、植物にダメージを与えるなどの影響が考えられますので、規定の倍率(100〜500倍)に薄めることが大切です。

さらに、手作りの納豆菌液肥は管理を誤ると腐敗する場合があります。正常な発酵をしている場合には、納豆のような香ばしい匂い・少し甘酸っぱいような発酵臭を感じますが、腐敗すると生ゴミのような腐った臭いやアンモニア臭がします。腐敗した液肥を使用すると悪い影響を及ぼすため、腐敗していないかを確認してから使用してください。

また、アブラムシなどへの直接的な効果ありません。土壌環境の改善により植物が健康に育ったことで病害虫の被害が受けにくくなる可能性は考えられますが、直接的な殺虫効果はないとされており害虫への効果は過度に期待しないことも重要です。例えばアブラムシが大量に発生してしまった際に駆除しようと納豆菌を散布したとしても即効性は期待できません。

納豆菌が効きやすい土・効きにくい土

前述の通り、納豆菌は酸素を好む好気性菌であり、pH7〜8ほどの弱アルカリな環境を好むという特性を持っています。空気と栄養があれば納豆菌は増殖するため、培養方法も簡単です。ただし納豆菌が活発に活動する温度は40℃とされており、培養する期間は培養する季節や気温によって変化する点にも注意が必要になってきます。

以上から、酸素が不足する環境や極端に温度が低い環境では、納豆菌の活動が制限される可能性があります。さらに、納豆菌が有機物を分解する際に酸が発生しますが、この酸が土壌に蓄積した場合pHが下がりすぎて他の微生物の活動が阻害される可能性も考えられます。このような点から、納豆菌を活用するにあたっては適切な換気や混ぜ合わせを行うことが必要になってきます。

まとめ

納豆菌は土壌改良に使用でき、さまざまなところで用いられています。このように、土づくりに良いとされている納豆菌ですが、誤った使用方法により予期していなかった問題が出てくる可能性があるため、過剰な使用や液肥の管理には注意が必要となります。利用する上ではメリットだけではなくデメリットも知った上で、濃度や使用頻度、保管方法などに気を配りながら使用していくことが大切です。

納豆菌だけに頼らない土づくり

土壌改良を行う上で重要なのは、納豆菌などの菌を投入することではなく、土壌生態系のバランスを整えてどのように活性化させるかという点です。このように、微生物をずっと入れ続けるという前提に立つのではなく、土壌の様子を確認しながら、必要に応じて使用するといった運用方法が理想といえます。

このような場合に利用を検討したいのが、古い土に混ぜるだけで土壌の再生を促す微生物素材です。例えば希釈や複雑な管理も不要で扱いやすい「カルスNC-R」などがあります。このような微生物資材は段階的に導入することで効果を確かめながら使用範囲を決めることができ、土の状態や作物に合わせた使い方を見つけやすいといったメリットも期待できます。

Q&A 納豆菌によくある質問

Q.納豆菌を土壌に使った場合に期待できる効果は?

A.主に「有機物の分解促進」「土壌物理性の改善」「病害虫の抑制」といった効果が期待できます。

Q.市販の納豆を水に入れて散布するだけで効果はありますか?

A.納豆菌を土壌改良に使用するには、納豆菌液肥を作る必要があります。容易に作ることができるものの、手間に感じる人もいるかもしれません。そのような人には専用に培養・製剤化された資材も販売されていますので、購入して利用するのがおすすめです。

Q.納豆菌を土壌改良に使用する際の注意点は?

A.納豆菌を過剰に使用しすぎないように注意することが大切です。過剰に使用すると、土壌中に納豆菌のみが増えすぎてしまい、土中のバランスが崩れてしまう可能性があります。そのため使用頻度や濃度などには注意が必要です。

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