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天然ガス価格高騰と窒素肥料の関係

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Special Interview

窒素肥料の価格は、畑の中だけで決まっているわけではありません。天然ガスからアンモニアが作られ、アンモニアから尿素などの窒素肥料が作られる。つまり、エネルギー価格や国際物流の変化は、最終的に農家の施肥コストとして跳ね返ってきます。では、価格が読みにくい時代に、農家は何を見直すべきなのでしょうか。今回は、リサール酵産の飯川隼斗社長に、有機物分解を軸にした肥料高騰時代の土づくりを聞きました。

畑で育つ作物と土づくりのイメージ

この記事の結論

  • 窒素肥料は、アンモニアを出発点として作られるものが多く、天然ガス価格の影響を受けやすい資材です。
  • 肥料高騰時に土壌診断なしで単純に減肥すると、収量・品質を落とすリスクがあります。
  • これからは、土壌診断と有機物分解によって、購入肥料を効かせやすい土を作ることが重要です。

本記事では、国際市況の説明だけでなく、肥料代が上がったときに農家が何から見直すべきかを、土づくりと有機物分解の視点で整理します。

窒素肥料が高騰する理由|
天然ガス価格が肥料代に波及する仕組み

窒素肥料の背景には、アンモニアがあります。アンモニアは尿素など多くの窒素肥料の出発点であり、その製造には天然ガスが深く関係しています。

IEAは、アンモニアを鉱物性窒素肥料の出発点と説明しています。また、現在のアンモニア生産の多くは、天然ガスを使った水蒸気改質に依存しています。つまり、天然ガス価格の上昇は、アンモニア、尿素、窒素肥料、そして農家の肥料代へと波及しやすい構造になっています。

ただし、天然ガス価格が上がれば必ず同じ幅で肥料価格が上がる、という単純な話ではありません。国際需給、輸出規制、為替、物流、地域ごとの調達条件も関係します。大切なのは、窒素肥料がエネルギー価格リスクを含む農業資材であると理解しておくことです。

01

天然ガス価格や国際エネルギー市況が変動する

02

アンモニア製造に必要な原料・エネルギーコストが影響を受ける

03

アンモニアを出発点とする尿素などの窒素肥料価格に波及しやすくなる

04

農家の肥料調達コストが上がり、施肥設計の見直しが必要になる

窒素肥料が高騰する理由
Ammonia

アンモニアは窒素肥料の出発点

IEAは、アンモニアを鉱物性窒素肥料の出発点と説明しています。アンモニアの用途の大きな割合は肥料生産であり、窒素肥料を考えるうえで欠かせない原料です。

Gas

アンモニア生産は天然ガスに依存

IEAは、世界のアンモニア生産の70%超が天然ガスを使った水蒸気改質で行われていると説明しています。天然ガスは、アンモニア製造における重要な原料・エネルギー源です。

Urea

尿素はアンモニアから作られる

USDA ERSは、尿素がアンモニアと二酸化炭素を組み合わせて作られ、窒素含有率が46%であると説明しています。尿素価格の背景には、アンモニアとエネルギー市況があります。

日本の農家が肥料価格に
振り回されやすい理由

日本の農業は、主要な肥料原料の多くを海外に頼っています。だからこそ、国際情勢や輸出規制、物流の混乱、為替の変動が、国内の肥料代に影響しやすくなります。

農林水産省は、日本が主要な肥料原料である尿素、りん酸アンモニウム、塩化加里のほとんどを輸入に依存していると説明しています。2021年秋以降には、中国による肥料原料の輸出検査の厳格化や、ロシアによるウクライナ侵略の影響で、肥料原料の輸入が円滑に進まなくなったことも示されています。

つまり、肥料代は農家個人の努力だけではコントロールしにくい外部コストになっています。だからこそ、農家側でコントロールできる土の中の肥料効率を見直す必要があります。

Import

主要肥料原料の多くを輸入に依存

尿素、りん酸アンモニウム、塩化加里といった主要肥料原料は、国内だけで安定的に調達できるものではなく、国際市場や輸入先の政策に影響を受けやすい資材です。

Price

肥料原料価格は変動し続けている

農林水産省は、尿素、りん安、塩化加里の国際価格や通関価格、小売価格指数を継続的に公表しています。肥料価格は一度上がって終わりではなく、国際市況に応じて変動し続けるコストです。

Control

外部価格は選べないが、土の状態は積み上げられる

天然ガス価格や輸入原料価格を農家が直接決めることはできません。一方で、土壌診断、根張り、有機物分解、pH管理などは圃場内で改善できます。

肥料価格は外で決まる。肥料効率は畑で積み上げられる。

天然ガス価格や国際市況は、農家が直接コントロールできません。しかし、土壌診断、根張り、有機物分解、排水、pH管理によって、入れた肥料をどれだけ作物に使わせるかは圃場の中で改善できます。

肥料代の上昇は、
農業経営にどこまで響くのか

肥料価格の上昇は、袋単価だけの問題ではありません。面積が大きい農家ほど、10aあたりでは小さく見える差が、1ha、5ha、10haでは大きな経営コストになります。

ここでは、尿素の窒素含有率を46%とし、10aあたり窒素10kg分を尿素で施用する場合の仮試算を示します。実際の施肥量や肥料価格は、作物・地域・作型・購入条件によって異なります。

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試算条件 計算内容 10aあたり 1haあたり 5haあたり
必要窒素量 10kgN / 10a 10kgN 100kgN 500kgN
必要な尿素量 尿素の窒素含有率46%として計算 約21.7kg 約217kg 約1,087kg
尿素単価120円/kgの場合 21.7kg × 120円 約2,604円 約26,040円 約130,440円
尿素単価180円/kgの場合 21.7kg × 180円 約3,913円 約39,130円 約195,650円
差額 単価差60円/kgの場合 約1,309円 約13,090円 約65,210円
※編集チームによる仮試算です。尿素単価は説明用の仮定であり、実勢価格ではありません。施肥設計は作物・地域・土壌診断・施肥基準に基づいて判断してください。
肥料代対策は、袋単価ではなく経営全体で見る

肥料価格が上がると、元肥・追肥のコストだけでなく、作付け計画、販売価格、収量目標にも影響します。短期的に肥料を削るだけではなく、入れた肥料が効く土を作ることが、中長期の経営防衛につながります。

肥料高騰時にやってはいけない
「単純な施肥削減」

肥料価格が上がったとき、多くの農家が最初に考えるのは「どれだけ肥料を減らせるか」です。しかし、土壌診断や作物の生育を見ずに窒素肥料を減らすと、収量や品質を落とすリスクがあります。

肥料代対策で大切なのは、必要な肥料まで削ることではありません。まず見直すべきは、作物に使われていない肥料、土の中で効いていない肥料です。肥料を減らす前に、肥料が効く土になっているかを確認する必要があります。

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判断 短期的な効果 注意したいリスク
窒素肥料を単純に減らす 肥料代は下がる 窒素不足による葉色低下、生育停滞、収量・品質低下につながる可能性がある
安い肥料に置き換える 資材単価を抑えやすい 成分量、効き方、溶け方、施用時期の違いを確認する必要がある
土壌診断で過不足を把握する 無駄な施肥を減らしやすい 診断結果を施肥設計に落とし込む読み解きが必要
有機物分解を進める 圃場内資源を活かしやすくなる 分解期間、水分、温度、空気、微生物の条件を整える必要がある
根が張る土にする 肥料効率が上がりやすい 短期の応急処置ではなく、継続的な土づくりが必要
※編集チーム作成。施肥量の調整は、土壌診断・作物の生育・地域の施肥基準を踏まえて判断してください。
肥料を減らす前に、まず“効いていない肥料”を減らす

肥料代対策は、単なる削減ではありません。土壌診断で過不足を見える化し、根が吸いやすい土を作り、有機物分解で圃場内資源を活かすことで、購入肥料を効かせる方向へ転換することが重要です。

有機物分解は、肥料を
“買う量”ではなく“活かす量”を増やす技術

作物残さ、稲わら、もみ殻、緑肥、堆肥。これらは畑にあるだけでは肥料として働きません。微生物の働きによって分解され、根が使いやすい形になって初めて、次作の資源として活かしやすくなります。

有機物分解は、窒素肥料をゼロにする技術ではありません。しかし、圃場内の有機物を活かし、根が張りやすい土壌環境を整え、購入肥料を効かせやすくすることで、肥料高騰に振り回されにくい経営の土台になります。

01

作物残さ・緑肥・堆肥などの圃場内資源を土に戻す

02

水分・温度・空気・微生物の条件を整え、分解を進める

03

腐植や団粒構造の材料となり、土壌環境が整いやすくなる

04

根が張りやすくなり、購入肥料を効かせやすい土に近づく

Route 01

圃場内資源の活用

作物残さ、稲わら、もみ殻、緑肥、堆肥を捨てずに土づくりへ回します。畑の中にある資源を見直すことは、外部資材に頼りきらない経営の第一歩です。

Route 02

肥料効率の改善

有機物分解によって土壌環境が整うと、根が張りやすくなり、購入肥料を吸わせやすい土台に近づきます。肥料を不要にするのではなく、効かせやすくする発想です。

Route 03

土壌環境の安定

腐植や団粒構造の形成は、通気性・透水性・保水性の改善に関係します。根が伸びやすい土は、生育ムラや根傷みのリスクを下げる土台になります。

作物残さは、畑に残っているだけでは“未処理物”

作物残さは、適切に分解されて初めて次作の資源として活かしやすくなります。「捨てればゴミ、活かせば資源」という考え方は、肥料高騰時代の土づくりにもそのまま当てはまります。

作物残さを活かす土づくりに、カルスNC-Rという選択肢

カルスNC-Rは、窒素肥料の代替品ではありません。作物残さや有機物の分解を進め、購入肥料を効かせやすい土壌環境づくりを支える微生物資材です。

飯川社長に聞く:
窒素肥料高騰時代の土づくり

飯川隼斗さん
飯川隼斗さん

リサール酵産株式会社 代表取締役社長。微生物資材を活用した土づくりの普及に取り組む。

Q1天然ガス価格や窒素肥料高騰のニュースを、現場ではどう見ていますか?

A:肥料代に対する不安は、かなり大きくなっていると思います。「どの肥料を減らせますか」「安いものに変えても大丈夫ですか」といった相談は、今後さらに増えていくはずです。

ただ、肥料価格だけを見て判断すると危険です。窒素肥料は作物の生育に欠かせませんし、単純に減らせば収量や品質に影響が出ることがあります。大切なのは、肥料を減らす前に、入れた肥料がちゃんと効いている土かどうかを見ることです。

Q2肥料代を抑えたい農家が、最初に見るべきものは何ですか?

A:まずは土壌診断と施肥履歴です。pH、EC、リン酸、加里、石灰、苦土などの状態を見ないまま肥料を減らすのはおすすめできません。足りないと思って入れていたものが実は過剰だったり、逆に減らしてはいけないものを削ってしまったりすることがあります。

それと同じくらい見たいのが、根張りと作物残さの分解状態です。根が浅い、土が硬い、残さが分解しきれていない土では、肥料を入れても作物が使い切れません。肥料代を抑えるには、単価だけでなく、1円あたりの効き方を見る必要があります。

Q3肥料代が上がったとき、コストをかける順番はどう考えるべきですか?

A:最初に見るべきは、土壌診断と排水、pH、根張りです。ここが崩れている状態で資材を増やしても、期待した効果が出にくいことがあります。

順番としては、まず土の状態を見える化する。次に、根が伸びる環境を整える。そのうえで、作物残さや有機物をどう分解して活かすかを考える。微生物資材はその中の一手です。肥料代が高いから何かを入れるのではなく、どこにボトルネックがあるかを見てから投資することが大切です。

Q4窒素肥料を減らしてよい畑・減らすと危険な畑の違いはありますか?

A:土壌診断をしていて、施肥履歴も把握できていて、作物の生育や収量との関係が見えている畑であれば、見直しの余地はあります。ただし、感覚だけで「高いから減らそう」と判断するのは危険です。

特に、根が弱い畑、排水が悪い畑、有機物が分解されずに残っている畑では、肥料を減らす前に根域環境を整えた方がよい場合があります。作物が肥料を吸えていない原因が、肥料不足ではなく土の状態にあることも多いからです。

Q5有機物分解は、肥料代対策としてどこまで期待できますか?

A:有機物分解は、窒素肥料を完全に置き換えるものではありません。ここは誤解しないでほしいです。作物には必要な養分量がありますから、不足しているものは補う必要があります。

一方で、圃場の中には作物残さ、根、緑肥、堆肥など、土づくりに活かせる資源があります。それをうまく分解して、根が張りやすい土を作ることができれば、購入肥料を効かせやすい土台になります。肥料代が高い時代ほど、外から買う資材だけでなく、畑の中にある資源をどう活かすかが重要です。

Q6作物残さを土に戻すとき、失敗しやすいポイントは何ですか?

A:一番多いのは、すき込めばすぐ肥料になると思ってしまうことです。作物残さは、入れただけではまだ未処理物です。水分、温度、空気、微生物がそろって、分解されて初めて次作に活きてきます。

分解が不十分なまま作付けすると、窒素飢餓やガス障害、根傷みにつながることがあります。特に稲わらやもみ殻のように分解に時間がかかる有機物は、時期、量、水分、分解期間をきちんと設計することが大切です。

Q7有機物分解がうまくいっている畑の共通点はありますか?

A:うまくいっている畑は、残さを入れるだけで終わっていません。水分を見て、すき込みのタイミングを見て、次作までの期間を逆算しています。土の中で分解が進む条件を整えているんです。

逆に、失敗しやすいのは、乾きすぎている、排水が悪い、残さが大きいまま、次作までの期間が短すぎるといったケースです。有機物分解は、資材を入れる作業ではなく、分解の環境を整える作業だと考えると分かりやすいと思います。

Q8カルスNC-Rは、窒素肥料の代わりになるのですか?

A:カルスNC-Rは、窒素肥料そのものの代わりではありません。肥料成分を補う資材としてではなく、作物残さや有機物を分解し、土づくり資源として活かすための微生物資材として考えていただくのが正しいです。

有機物分解が進み、根が張りやすい土壌環境に近づけば、結果として購入肥料を効かせやすい土台づくりにつながります。ただし、極端な乾燥、過湿、低温、pHの大きな偏りがある場合は、微生物も十分に働きにくくなります。カルスNC-Rだけで全部解決するのではなく、土壌条件とセットで見ることが大切です。

Q9肥料高騰時代に、土づくりへ投資する意味は何でしょうか?

A:天然ガス価格や国際市況は、農家が直接コントロールできません。でも、土の状態は自分の圃場で積み上げられます。根が張る土、有機物が回る土、肥料が効きやすい土を作ることは、外部環境に振り回されにくい経営につながります。

土づくりは、短期的にはコストに見えるかもしれません。でも、毎年の肥料代、収量、品質、病害リスク、作業性に影響する経営の土台です。肥料が高い時代こそ、土づくりは後回しにするものではなく、経営防衛として考えるべきだと思います。

有機物分解を進める
実践ステップ

有機物分解は、作物残さを土に入れるだけでは進みません。土壌診断、施肥履歴、残さの量、分解条件、次作までの期間を合わせて設計することが大切です。

  1. 土壌診断でpH・EC・養分状態を確認する

    肥料代を抑えたいときほど、まず土壌診断が重要です。pH、EC、リン酸、加里、石灰、苦土などを確認し、何が不足し、何が過剰なのかを把握します。

  2. 施肥履歴と収量・品質を振り返る

    どの肥料を、いつ、どれだけ入れたか。その結果、収量や品質はどうだったかを確認します。肥料を減らす判断は、単年ではなく、施肥履歴と生育結果を見ながら行います。

  3. 圃場にある作物残さ・緑肥・堆肥を整理する

    圃場内にある有機物を資源として見直します。作物残さ、根、稲わら、もみ殻、緑肥、堆肥など、何をどれだけ土に戻せるかを整理します。

  4. 分解に必要な水分・温度・空気・微生物を整える

    有機物は、条件がそろって初めて分解が進みます。乾きすぎ、過湿、低温、酸素不足、pHの偏りがあると、期待した分解が進みにくくなります。

  5. 次作までの分解期間を確保する

    未分解の残さが多いまま次作に入ると、窒素飢餓やガス障害、根傷みの原因になることがあります。作付け時期から逆算し、数週間から数か月単位で分解期間を確保します。

  6. 分解の完了目安を確認する

    残さの形が大きく残っていないか、腐敗臭がないか、土が極端に乾きすぎ・湿りすぎていないかを確認します。必要に応じて、次作前に根への影響が出にくい状態かを専門家に相談します。

  7. 元肥・追肥・土壌改良を年間計画として組む

    肥料高騰対策は、その場の資材選びだけでは不十分です。元肥、追肥、残さ処理、緑肥、堆肥、微生物資材を年間計画として組み合わせます。

堆肥・緑肥・作物残さ・微生物資材は
どう使い分ける?

肥料代対策として土づくりを考えるとき、重要なのは「どれを使えばよいか」ではなく、それぞれの役割を理解して組み合わせることです。

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方法・資材 主な役割 肥料代対策としての意味 注意点
堆肥 有機物補給、腐植の材料、土壌改良 土の物理性・生物性を整え、肥料が効きやすい土台を作る 未熟堆肥や過剰投入は、根傷みや品質低下の原因になることがある
緑肥 有機物・根量の確保、被覆、土壌流亡抑制 圃場内で有機物を生産し、外部資材への依存を下げる一手になる すき込み時期と分解期間を誤ると、次作に影響することがある
作物残さ 圃場内資源の再利用 廃棄物として扱っていたものを土づくり資源として活かせる 未分解のまま次作に入ると、窒素飢餓やガス障害のリスクがある
土壌診断 pH・EC・養分状態の見える化 無駄な施肥や過剰施肥を見直しやすくなる 診断結果を施肥設計に落とし込む必要がある
微生物資材 有機物分解、作物残さ活用、土壌環境づくり 圃場内資源を活かし、購入肥料を効かせやすい土台づくりを支える 水分・温度・pH・排水などの条件が悪いと働きにくい
※編集チーム作成。資材の選定・使用量・使用時期は、土壌条件や作物、地域の指導機関の情報を踏まえて判断してください。
カルスNC-Rの位置づけ

カルスNC-Rは、窒素肥料の代替品ではありません。作物残さや有機物を分解し、土づくり資源として活かすための微生物資材として位置づけるのが適切です。肥料代対策としては、購入肥料を効かせやすい土壌環境づくりの一手として考えます。

カルスNC-Rを検討する前に
先に確認したい土の条件

カルスNC-Rは、有機物分解を支える微生物資材です。ただし、すべての圃場で最初に使うべき資材というわけではありません。土の状態によっては、先に整えるべき条件があります。

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圃場の状態 起きやすい問題 先に確認したいこと
排水が極端に悪い 根も微生物も酸素不足になりやすい 明きょ・暗きょ・高畝・排水路整備などを検討する
pHが大きく外れている 養分吸収や微生物の働きが不安定になりやすい 土壌診断に基づき、酸度矯正や施肥設計を見直す
土が極端に乾いている 有機物分解が進みにくい 水分管理、すき込み時期、作業タイミングを見直す
次作まで時間がない 未分解残さによる根傷みや窒素飢餓のリスクがある すき込み量、残さの細断、分解期間、作付け時期を調整する
施肥履歴が不明 肥料不足なのか過剰なのか判断しにくい まず記録を整理し、土壌診断で状態を見える化する
※編集チーム作成。カルスNC-Rの使用にあたっては、製品情報や地域の指導機関の情報も確認してください。

やってはいけない
肥料代対策

肥料高騰時代には、短期的なコスト削減に目が向きがちです。しかし、判断を誤ると、翌作以降の収量・品質・土壌環境に悪影響が出る可能性があります。

NG 01

土壌診断なしに窒素肥料を大きく減らす

窒素肥料を減らせば短期的な肥料代は下がりますが、作物に必要な窒素まで不足すると、収量や品質の低下につながります。

NG 02

安い肥料へ成分確認なしに切り替える

同じ肥料に見えても、成分量、効き方、溶け方、施用時期が異なる場合があります。価格だけで選ぶと、施肥設計が崩れることがあります。

NG 03

未熟な有機物を大量投入してすぐ作付けする

分解が不十分な有機物は、窒素飢餓、ガス障害、酸素不足、根傷みの原因になることがあります。投入量だけでなく分解期間が重要です。

NG 04

作物残さをすき込むだけで分解管理をしない

残さを入れただけでは土づくりになりません。水分、温度、空気、微生物、次作までの期間を見ながら分解を進める必要があります。

NG 05

微生物資材だけで肥料代問題が解決すると考える

微生物資材は土づくりの一手です。肥料設計、土壌診断、排水、水分、pH、作付け時期と組み合わせて考える必要があります。

NG 06

収量低下リスクを見ずに短期コストだけで判断する

肥料代を削っても、収量や品質が落ちれば経営全体では損失になる可能性があります。肥料費だけでなく、売上・品質・翌作への影響まで見て判断します。

まとめ:肥料を“買う経営”から、
土の中で“活かす経営”へ

天然ガス価格や国際市況は、農家が直接コントロールできません。アンモニア、尿素、輸入原料、物流、為替。これらの外部要因は、これからも農家の肥料代に影響し続ける可能性があります。

しかし、土の中にある有機物をどう活かすか、入れた肥料をどれだけ効かせるか、根が伸びる環境をどう作るかは、圃場の中で積み上げられます。

有機物分解は、化学肥料をゼロにする魔法ではありません。それでも、作物残さや緑肥、堆肥を次作の資源として活かし、購入肥料を効かせやすい土を作ることは、肥料高騰に振り回されにくい経営へ近づくための現実的な一手です。

飯川社長が語る「捨てればゴミ、活かせば資源」という考え方は、肥料高騰時代の農業経営において、ますます重要な土づくりの視点になるはずです。

監 修
初めての微生物資材なら“使いやすさ”で選ばれるカルスNC-R
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使いやすい3つの理由
最短1週間で次の作付けが可能

微生物の働きが強く分解スピードが速いためすぐに次の栽培準備に取りかかれる

作物の残さをそのまま活かせる

枯れた作物や根などを分解して、肥料成分として再利用できる

においや熱が出にくく
扱いやすい

嫌気的条件でも活動できる微生物を含んでおり有害ガスの発生を抑えながら土壌を健全に保てる

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※1参照元:Amazon2025年7月9日時点(https://www.amazon.co.jp/カルスnc-r/s?k=カルスnc-r ※2参照元:Yahoo!ショッピング2026年1月5日時点(https://store.shopping.yahoo.co.jp/grantomato/4580184270018.html?nodeeplink=0 ※3参照元:楽天市場用土・肥料ランキング「カルスNC-R 1kg」2025年7月9日時点(https://ranking.rakuten.co.jp/daily/215257/